米韓合同軍事演習:原子力空母、黄海にも 対北朝鮮政策、米が中国けん制

米国防総省のモレル報道官は5日の記者会見で、韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件への対抗措置となる米韓合同軍事演習に関し、米原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)を黄海での演習に派遣する方針を明らかにした。中国の反発は必至だ。
 GWの黄海派遣については米国は最初の米韓合同軍事演習でも検討したが、中国が自国領海に近いことから猛反発し、米国が日本海側で行うことで配慮した経緯がある。だが、対北朝鮮政策で中国から十分な協力が得られないことから、GWの黄海派遣に踏み切ったものとみられる。モレル氏は、日本海側と黄海側で今後も継続的に米韓軍事演習が計画されていることを明らかにしたうえで、「GWは再び演習に参加するが、今度は黄海での演習に参加する」と明言した。派遣時期は明らかにしなかったが、合同演習は「今後数カ月続く」と語った。
 米韓両国は16~26日に、定期的な合同演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン」を計画しており、GWの黄海派遣は、その後になる見通しだ。
 また、北朝鮮が米韓軍事演習に反発していることについて、モレル氏は「演習は防衛的な性格のものだ。北朝鮮が脅威を感じる必要はないが、同時に(北朝鮮による)さらなる軍事的行動は看過されないということは、明確にしておく必要がある」と強調した。

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