20年後から世界石油需要ピーク、IEA事務局長

【ソウル16日聯合ニュース】国際エネルギー機関(IEA)の田中伸男事務局長が、世界の石油需要は2030年から2035年の間にピークに達すると見通した。ソウル市内で知識経済部の主催で16日に開かれた、2010年版IEAエネルギー技術展望の発表会でこのように述べ、技術革新の必要性を強調した。
 田中事務局長は、世界的にエネルギー技術革新が急速に進んでいるが、長期的な二酸化炭素削減には画期的な投資が必要だと指摘した。短期的にはエネルギー効率の向上が、長期的には再生可能エネルギーや原子力、電気自動車など輸送技術の革新が、中核の役割を担うだろうとした。
 また、各国が現在のエネルギー政策基調を維持すれば、化石燃料がエネルギーの大部分を充当することになり、2050年に二酸化炭素排出量は現在の2倍に当たる580億トンに達すると見通した。
 その上で、2050年までに二酸化炭素排出量を2007年比で半減させる効果が得られるとして、IEAが示す道筋(ブルーマップ・シナリオ)を説明。その達成に向けた案として、二酸化炭素回収・貯留(CCS)技術、ハイブリッドカーや電気自動車など輸送技術の革新を提案した。
 ただ、このシナリオに沿っても世界の石油需要は2030~2050年にピークに達し、2050年には1次エネルギー需要の46%を化石燃料が占める見込みだとした。このため、より多くのエネルギー技術開発が必要になると指摘した。
 一方、知識経済部の金栄鶴(キム・ヨンハク)第2次官は、祝辞を通じ「エネルギー技術革新がグリーン成長の成敗を左右するカギ。その技術研究・開発(R&D)分野の投資拡大と産業基盤の造成に力点を置く」と述べた。

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