原発事故の知見ない…保安院の審査書に批判続出


北陸電力志賀原子力発電所1号機(石川県志賀町)のプルサーマル計画を「妥当」とした経済産業省原子力安全・保安院の審査書について、10日に開かれた原子力安全委員会の臨時会で、5人の委員全員から「福島第一原発事故の知見が反映されていない」などと批判が相次いだ。
 安全委事務局は「書類の提出段階でこれだけ批判が出るのは異例」としている。
 保安院は昨年3月、この計画について「問題ない」として、原子炉等規制法に基づき安全委に諮問したが、東日本大震災の影響で取り下げていた。安全委事務局によると、今回の審査書が、原発事故で得た知見を加えていないことを委員が問題視したという。
 委員からは、「訓練や、過酷事故への対応能力も評価の対象とすべきだ」などと指摘があった。今後、安全委は専門家による審査会で審議するが、結論が出るまでに半年ほどかかる見通しだ。

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