イランがウラン濃縮活動を拡大 IAEA報告書

イランが国連決議を無視してウラン濃縮活動を継続していることが、6日に発表された国際原子力機関(IAEA)の報告書で明らかになった。

11月23日から8月6日の期間に、イランのナタンツにある核施設で995キロの低濃縮ウランが製造されたとみられている。低濃縮ウランは原子炉の燃料として使用できるが、さらに濃縮した場合核兵器への転用が可能となるため、国外の懸念を集めている。

イランは、平和目的以外の濃縮活動は行っていないとして軍事目的を否定している。

CNNが入手した報告書によると、2007年の稼働開始以降、イランが製造した低濃縮ウランの総量は2803キロに達する。また、イランはナタンツの施設で最大20%程度のウラン濃縮に着手しているという。

報告書は、5月の前回報告以降のイラン核プログラムにおける進展を記録したもの。IAEAはこの中で、ミサイル搭載用の核弾頭開発を含め、軍関連組織の関与する非公表の核関連活動の存在が疑われると指摘している。

国際社会からウラン濃縮活動の中止を求められる一方、イランは平和目的の核開発の必要性を主張。2月には、医療用研究炉での使用を目的に20%の濃縮ウランを製造したいと発表した。

米国はイランが核兵器開発を計画しているとして非難を強めており、国連は6月にイランに対する追加経済制裁を採択している。

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