経団連会長、原発停止続けば「成長の足かせ」

経団連の榊原定征会長は8日、就任後初めて東日本大震災の被災地を訪問し、国内で原子力発電所がすべて停止している状況で迎える今夏の電力供給について「相当無理をしている。綱渡りの状態だ」と指摘した。「供給面に不安があり、しかも電力料金がどれだけ上がるか分からないという状況を続けると、日本経済の成長に大きな足かせになることは間違いない」と強調した。
 榊原氏は東北電力の女川原発(宮城県)視察後に記者団に答え、早期再稼働の必要性を重ねて訴えた。「安全が確認された原発を速やかに稼働すべきだというのは国全体、国民全体の願いだろうと考えている」などと述べた。
 東北電力は昨年末、女川原発2号機の再稼働に向けた安全審査を原子力規制委員会に申請、想定地震の大きさを引き上げた耐震工事のほか、海抜29メートルの防潮堤を建設している。榊原氏は「これ以上の安全措置はないというぐらい、万全な態勢を敷いている」と述べ、規制委の判断に期待感を示した。

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