北朝鮮原子力工業省への制裁提言 安保理委が報告書


国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会で制裁違反を調べる専門家パネルの報告書が14日までにまとまり、4月に新設が伝えられた北朝鮮の原子力工業省など3団体と12個人を制裁対象に加えるよう提言した。ロイター通信が伝えた。
 ほか2団体は、同じく新設とみられる国家宇宙開発局や、朝鮮労働党の軍需工業関連部門。12人のうち9人はこれらの団体の幹部ら北朝鮮人で、2人はウクライナ、1人がカザフスタンの出身。
 一方、金融制裁や軍事関連物資の輸出入禁止により、核、ミサイル開発に使われるはずだった資金の流れが滞り「核や弾道ミサイルの開発は止まってはいないものの、遅れている」と効果を確認した。
 これまでの違反事例として、昨年5月に韓国の釜山港で、北朝鮮製とみられ弾道ミサイルの部品として使用可能な黒鉛シリンダーが中国船のシリア向け貨物から大量に発見された件や、同8月に東京港で北朝鮮から輸出された疑いがあるアルミ合金の棒がシンガポール船から発見された件が報告された。
 また、ことし2月の核実験や、昨年12月の長距離弾道ミサイル発射などを挙げ、北朝鮮が「国際社会の声を無視し続けている」と批判した。

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