韓国で建設中の原発に不良部品 全面交換で完成に最大1年の遅れ

韓国南部の新古里(シンゴリ)原子力発電所で建設中の3号機と4号機(各140万キロワット級)で、納品済みの電源ケーブルなどが耐火性能基準を満たしていないことが分かり、運営する韓国水力原子力は部品をすべて交換させることになった。
 17日の韓国メディアによると、ケーブルは総延長920キロに及び、韓国水力原子力は現在、基準を満たす製品を納入できる業者を選定しているが、2014年8月と15年6月に予定されていた3号機と4号機の完成は少なくとも半年から1年、遅れる可能性が浮上。朝鮮日報は「電力需給は来夏も危機的状況となる可能性が高まった」と伝えている。
 今回の問題は産業通商資源省などが問題のケーブルの性能が基準を満たしていない可能性があるとして専門機関で再試験を実施して判明した。
 韓国では、性能証明書が偽造された部品が原発に納入されていることが相次いで発覚。疑問がある部品が使われた原発では稼働中でも部品交換や再検査を進めているが、国民の原発不安を解消できていない。相次ぐ問題発覚は国内の「脱原発」世論のみならず、朴(パク)槿恵(クネ)大統領がトップセールスで進める原発輸出の成否にもかかわる事態ともなりそうだ。

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