東北電が株主総会「原子力は重要な電源」


東北電力は29日、仙台市内で定時株主総会を開いた。東京電力福島第1原発の事故を受け、原発事業への賛否が焦点。海輪誠社長は「低炭素社会やエネルギー安全保障の観点から、原子力は引き続き重要な電源」と述べ、原発事業を継続する方針を示した。
 使用済み核燃料の再処理事業やプルサーマルなど、電力業界が国と進めてきた原子力技術開発についても、東北電は「重要な技術」(担当役員)として投資を継続し、引き続き事業参加していく立場を明らかにした。
 総会には午前11時現在、1279人が出席。東北電によると、昨年より300人程度多いが、過去の総会と比べると特に多くはないという。
 今回の総会では株主232人が<1>原発事業からの撤退<2>使用済み核燃料再処理事業への投資の中止<3>役員賞与の廃止-を提案。東北電は事前回答で反対意見を表明した。
 総会で東北電は2011年3月期の業績を報告。東日本大震災で被災した発電所など施設、設備の修繕費がかさむほか、原油高で火力発電の燃料費が増加傾向にあるなど、収益環境が悪化している状況を説明した。

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